風と緑

慌ただしい毎日を少しだけ忘れて、のびのびと綴っていきたいです

支えあえなかった

ずっと一人で歩いていたようだ。雑踏の中で、常に一人、心の中は嵐か、闇夜のようだった。原因はなんだったのか。一言で言えば「無理をしていた」のだろう。何に対して、いつから、そんなこともわからないくらい前から、ずっと無理をしていたのだ。きちんとやらなければ、遅れを取り戻さなければ、失格する、脱落する、馬鹿にされる。そんな恐怖と不安の中で、ずっと震えていた気がする。誰にも助けを求められず、寄りかかりたいのに、寄りかかれない。人を信用できず、人に甘えられず、人を責め、他人を疑い、憎しみ、自分を責め、恨み、傷つけてきたのだな。

頼ってもよかったし、逃げてもよかった。結局、誰にも頼ることはできなかった。逃げることしかできなかった。

頼るということが、相手にとって迷惑だろうと思っていた。しかし、頼られないということも、相手にとっては悲しいことかもしれない。自分が相手を信用できなかったのか、それとも相手が信用に足る人物でなかったのか。それは、分からない。どこかに自分を助けてくれる人がいたかもしれないのに。頼れる人をみつけられなくて、ごめんよ、自分。